日本橋動物病院だより

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どうぶつの歯周病 ネコちゃん編

犬の歯周病のお問い合わせをいただくことが増えてきました。
ホームページの方をご覧いただいたようで、うちの子はどうですか?と聞かれます。
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慢性的なヨダレと歯肉炎で辛い思いをしていたネコちゃんが来院しました。
高齢のネコちゃんですが、痩せていて脱水もあります。
食餌を食べたそうにするのだそうですが、少し食べると口の中が痛くて食べるのを止めてしまいます。
ネコちゃんにある程度長期間安全に使える痛み止めがあります。
ハチミツ味のシロップです。
これを使うことも考えましたが、飼い主さんとご相談して根本的に治療することにしましたよ。
しっかりと治すには全身麻酔をして口腔処置が必要です。
まずは全身状態を内科的検診をしました。
皮膚の状態もよくありません。
血液検査をしました。
麻酔を使う処置の前には必ず行いますが、これでは異常はありませんでした。
全身麻酔をかけて、痛んでいる歯を治療します。
歯根まで痛んでいる場合には抜歯が必要でした。
歯石をきれいに取って、ポリッシング(歯磨き)を1本ずつします。
奥歯には歯の根っこが2本だったり3本だったりする歯があります。
これをすんなり抜くことはできませんので、歯を分割して丁寧に抜きます。
それから2週間後。
これまで1年以上悩んでいらしたヨダレがほとんど気にならないくらいに治りました。
食餌もこれまで以上に食べるのだそうです。
通常はできるだけ歯科処置の後は歯磨きをしっかりと続けていただくのが良い維持の方法です。
多くの方がどうぶつの歯磨きは難しいと悩んでいいらっしゃいます。
歯磨きの方法をお話しできますので、ご希望の場合には診察の中でご相談ください。
このネコちゃんの場合、高齢で歯があまりないことと、おとなしいネコちゃんですので、歯磨きは比較的簡単です。
できるだけこのよい状態が続きますように。
そして、もっともっと太りますように。