日本橋動物病院だより

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海外研修に行ってきました 「 朝から夕まで外科手術 」 2of3

オーストラリアに到着して間もなく、巨大ハリケーンが近づいているとの情報が入りました。
ケアンズという街に向かっていると言うことです。
100年に一度と言われるくらいの巨大なハリケーン。
なぜ僕がオーストラリアに滞在しているわずか3日ほどの間に。
豪雨の後の洪水が去った後到着し、滞在中に被害のない遠く離れた場所でしたがハリケーン上陸し。
運が良いのか。
滞在中は外科手術ばかりしていました。
アゴにできた腫瘍を取り除く手術からはじまりました。
次はフラップというものをつくる手術です。
手首のあたりに大きな腫瘍ができてしまったワンちゃん、普通に取り除くことはできても、皮膚が少ないところなので取り除いたところを覆うことができません。このような場合、そのワンちゃんのほかの部分の皮膚を使ってポッカリとあいた穴をふさぐ方法です。
このような体の表面の腫瘍外科を初日は多く体験しました。
初日に予定された手術が全て終わり夕方はブリスベンの街に食事に出かけました。
8名のグループで出かけました。
オージービーフを頂きながらいろいろな話で盛り上がって束の間の時を楽しみました。
全員が獣医師です。
いろいろな体験談を聞くことができました。
翌日は整形外科の手術がありました。
膝の靱帯(前十字靱帯)を痛めたワンちゃんの手術やアキレス腱を切ってしまったワンちゃんの手術です。
膝にある前十字靱帯という靱帯を部分的に切ってしまったり、完全に切ってしまった場合、手術がひつようかどうかはワンちゃんの体重によって異なる場合があります。
また手術方法も体重別に適した方法があります。
今回は体重がおよそ15kgくらいの子の手術でした。
その他にいくつかの手術を行い、まる2日間にわたって手術ばかりの日々が終わりました。
よく思うのですが、手術に関しては、経験値ゼロと1の違いはかなり大きな違いだと感じています。
それこそ雲泥の違いといっても過言ではないかもしれません。
こうしてオーストラリアまで来ることがどれだけ大切かよくわかります。
もし来年も第2回が行われるようでしたら、是非とも参加したいものです。
2日目の夜はバーベキューでした。
ほとんどはオージービーフですが、ちょっと変わったお肉がありました。
カンガルーのお肉です。
売っているんですね、普通のスーパーに。
せっかく焼いてもらったのですが、一切れだけにしました。
遅くまで多くの獣医師といろいろな話をしてその日が終わります。
翌日皆さんはフリータイムですが、僕は帰国。
皆さんと過ごすのはこの日が最後になりました。