日本橋動物病院だより

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体験記

去年まではあまり気にならないほどだった花粉症の症状が、今年はかなり目立ってきました。
症状は日中はあまり気にならないことも多いのですが、明け方近くに現れます。
そのような訳で、何か良い薬を探そうと、昨日ドラッグストアに行ってみたのですが、なかなかよい成分が入った物がありません。
残念ながら、市販薬で済むならば病院は必要ないわけです。
お医者さんに診察・処方されて、薬剤師さんに調剤されたものであれば、最も治るのに近いものです。
いつもはどうぶつを診察させて頂く側ですので、される側で病院の中を見ますと、いろいろなことに気づかされます。本当に勉強になりました。
花粉症だと思っていても、本当にそうなのかは検査をしないとお医者さんでもわかりません。
例えば、花粉症だと思っていても、季節の変わり目にでる鼻炎かもしれません。
また、たとえ花粉症だとしても、スギ花粉が原因なのか、加えてヒノキの花粉も関係しているかは、血液検査なしではわかりません。
僕の体験上、お医者さんにできるだけ自然に症状をできるだけ詳しく提供することで、お医者さんは診断がしやすくなるのではないかと考えます。
逆に、診察し辛い出来事としましては、患者が自分の病気はこれこれに違いないと、例えばインターネットなどで思い込みを深くしている場合でしょう。
そうであればよいのですが、そうではなかった場合には、「その病気ではありませんよ」と、違うことを証明する必要もでてきます。
僕の場合は、とにかく症状をすべて話すことだけに気を配ります。
自分の思う病気に近づけるために、症状に偏りがあると、見方を誤ることがあります。
自分の思った診断をして欲しいわけではなくて、単純に自分が思ったものではなくても正しい判断をして欲しいですから。
花粉症は、花粉が飛散しなければ関係のない病気です。
もうちょっとの辛抱でしょうね。