日本橋動物病院だより

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ドッグランで追いかけ合い -1-

数ヶ月前になります。

大型犬の6か月くらいの子犬が来院しました。
成長期で本来はしっかりとした体つきのはずが、腰から後ろ足にかけてほっそりとしています。
お話を伺いますと、両足ともにフラフラとするのだそうです。
歩き方を見て、そしてレントゲンを使って検査をして。

両足ともに股関節形成不全と診断しました。

本来はしっかと発育するべき股関節の成長がうまくいっていません。
おそらくこの子は股関節の痛みから、あまり歩いたり走ったりができない様子です。そのために、成長しなければならない腰まわりの筋肉が著しくやせていました。

今回のような場合に選択できる手術は2つあります。
大腿骨頭切除(FHO)と呼ばれるものと、人工股関節:股関節全置換術(THR)と呼ばれるものです。

当院ではまだTHRの準備がございませんので、もしその手術を選択される場合には、別の動物病院ごご紹介しなければなりません。

今回は飼い主さまのご希望もありましてFHOを選択されましたので、当院で両足を同時に手術することになりました。

通常この手術は片足ずつ行います。
片足が治った頃に逆足を。
しかし、今回は成長期でありながら腰から足の筋肉がほっそりとしすぎています。
あまり時間をかかずに早くに手術をして、早くに歩きやすいようにしたいという思いがありました。

大型犬の、両足大腿骨頭切除、そして今回は避妊手術も同時です。

足の手術はうまくいき、とても元気に退院を迎え、手術をしたところに腫れができたり、しばらくフラフラは治らなかったりと、いろいろと治るまでには時間もかかりましたが、ちょうど先日定期健診で会うことができました。

ドッグランで駆け回っているとのこと。
腰から足の筋肉もかなりしっかりとしてきました。
見た目では普通です。
外観も歩き方も。

もっともっと駆け回って、しっかりとした筋肉ができるといいものです。