日本橋動物病院だより

日本橋動物病院だより

不妊手術をしました

少しばかり秋らしくなりましたね。
昨日ドラッグストアでいろいろと買い物をしたのですが、思わずクール系のボディーソープを買ってしまいました。毎年夏はそれを使うのですが、今年はすっかりと忘れていました。が、昨日発見して、思わず。
早速使ってみたのですが、ちょっと寒いですね。
まだまだ暑い日があるでしょうから、無駄にはならないと思いますが、ちょっと遅かったですね。
ところで、ワンちゃんの不妊手術。
当然のことながら、珍しい手術ではありません。
ほぼ毎日のように行う手術です。
しかし、今回は特別な思い入れがあります。
8月に入って間もない頃のことです。
ご紹介で少しばかり遠くからの来院でした。
大切に飼われていたワンちゃん♀が子宮蓄膿症になったのだそうです。
近くの動物病院で手術をした直後に永久のお別れになったのだとお話されました。
とても悲しいお話です。
飼い主様は他に飼われていたワンちゃん♀の不妊手術をご希望でした。
子宮蓄膿症は不妊手術をしてあれば起こることのない病気です。
病気の予防を目的に、手術の決断をされたのです。
とても勇気のいることだと思います。
前のワンちゃんについても、病気が原因だけではなく、手術に対する体力的な問題もあったようです。
ここで別れ道があります。
手術はせずに、子宮蓄膿症にならないように祈るか、リスクを負って手術を行うか。
どちらもよくわかる決断だけに、選ぶとなりますと、なかなか難しい選択です。
手術をすればよいことはわかっていながら、なかなか決断ができない方が多いと思います。
100%成功すると約束できる手術はないからです。
僕の実績では、今のところ100%です。
これは、手術にしても、麻酔にしても、事故は幸いなことに体験したことがありません。
正直なところ、手術準備の段階で、いつも事故は想定します。
いろいろと胃を痛めながら、シュミレーションを繰り返します。
この作業は、実際の手術よりも疲労します。
実際の手術は本番ですから、前進あるのみです。
進んで行くうちにある程度早くに安心できるところに到達しますので、あとはひたすら慎重に手を動かすだけです。
不妊手術も毎回しっかりと準備をします。
今回も同様でした。
毎回そうですが、絶対に問題があってはいけない手術です。
飼い主さんの笑顔を思い浮かべながら慎重に慎重に。
手術前に飼い主さんと笑顔で挨拶をしました。
終わってお帰りのときにも、当然ながら笑顔でご挨拶をしたいものです。
一点の曇りも残さずに、心からの安心をお届けできるように。
どうぶつとの生活を楽しむ中では、いろいろと戸惑う場面があると思います。
飼い主さんがされた苦しい苦しい決断を、よかった!!とするために、日々過ごしているように思います。
これは手術にしても、日常の治療にしても。
とにかく今回も笑顔で飼い主さんとお話しできます。