日本橋動物病院だより

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かゆい皮膚病

この時期になりますと、季節性、非季節性をふくめまして、かゆみが目立ってくる子が多くなります。
統計では、ヒトと同様にワンちゃんでもアトピー性皮膚炎の子が増えています。
ヒトでは遺伝すると言われますが、ワンちゃんではまだ明らかではありません。
しかしながら、ヒトでもワンちゃんでも遺伝で増えると想定される数を上回って増えていることを考えますと、遺伝だけではなくて環境要因が大きく関わりながら、アトピー体質そのものが増えているようです。
アトピー性皮膚炎の傾向としましては、多くが1-3歳くらいから痒がり始めます。
そして、多くがはじめは季節性です。
アトピー性皮膚炎もアレルギー疾患のひとつですから、そのアレルギーを引き起こす原因があります。
食べて痒くなる食物アレルギーとは区別されますが、原因いなりやすいのは、ハウスダスト、イエダニ、ヒトのフケ、植物の花粉、牧草類、樹木の花粉などです。
一つの原因だけではなく、いろいろな原因に影響を受けていることが多くられます。
ワンちゃんのアトピー性皮膚炎の場合、かゆみの程度も、そして痒いところも様々です。
比較的ヒトのアトピー性皮膚炎と似たところに赤みや湿疹がでやすいようです。
体全体を掻く子が多いのですが、特に手足の先端、ワキ、ヒジの内側、足の付け根なども痒みが強くでやすいところです。
アトピー性皮膚炎の原因物質を調べるには、血液検査が有効です。
採血から結果がでるまではおよそ1週間ほどです。
原因物質がわかった場合、なかなかその原因物質から完全に逃れることは難しいのですが、原因物質を少なくすることはできることが多いので、症状を軽くすることに役立ちます。
その他に、薬、シャンプーそしてサプリメントが効果的だと証明されています。
ジメジメする季節、せめて痒みからは解放されたいものです。