日本橋動物病院だより

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ダイエット

寒くなったり、温かくなったり。
しかし、だんだんと春に向かっていることは確かですね。
花粉が飛んでいますから
ダイエットと言うと、痩せることをイメージしてしまいますが、ここにちょっと問題があります。
英語でdietとは、もともとは健康や美容などを目的として、食事の質、量、食材の種類、バランスなどを調節する食事を意味します。
その結果として、適正体重を維持したり、健康を保ったりといったことが期待されます。
すなわちダイエット=減量という直接的な解釈は日本ならではのものと言われたりもします。
本来はダイエット=適正な食事くらいの意味かもしれません。
その結果、間接的にはダイエットは減量につながると考えられます。
食べさせているドッグフードにdietダイエットと書かれているのだけれども、痩せないとお悩みの飼い主様も多くいらっしゃいます。
上のようなことから、減量用のフードにだけダイエットと書かれているわけではありません。
バランスが取れたよい食品ですよという意味でダイエットと書かれていることも多いのです。
むしろ、減量用意外の意味でdietダイエットと書かれていることがほとんどです。
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ちなみに、これは食欲不振のワンちゃん、ネコちゃんに食べてもらう、高カロリーの缶詰です。
ペースト状になっていまして、流動食のようにも使えます。
高カロリーですから、当然ながら、健康なワンちゃんやネコちゃんがこれを食べ続けますと、量にもよりますが、間違いなく太ると思います。
しかしながら、表示にはダイエットの文字が見えます。
ここでのダイエットは、書かれていますとおり、Prescription=処方、Diet=食事ですので、特別療法食と解されます。
少なくとも、ここに減量の意味は存在しません。
市販のフードにダイエットの文字を見られましたら、食事ということだと思われるのがよさそうです。
改めて、減量用ですとか、体重を落とすなどと書かれていましたら、はじめて体重調節用のフードだということになります。
ちなみに、体重を落とすためには、同じ量を食べる場合には、チビチビ食べるとよいことが分かっています。
一気に食べるのではなく、チビチビです。
フレンチのフルコースなどは、ほとんどがオーバーカロリーでしょうから、ゆっくりと時間をかけて頂くのが良いようです。
規則正しい食事で、その内容も吟味すると、きっと適正な体重が維持されることでしょう。
これが本来の意味でのdietダイエットなのでしょうね。